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隣接する異素材の扱い

 通常マンションでエレベーターの開口部の周囲の素材は、大判のタイルか天然石、もう少しアクセントをつけてモザイクタイルなどとすることが多い。高級案件でもっと予算があれば、もっと飾ることも可能だろうがなかなかそうはいかないのが現実だ。

 そうした場合、いつも気になるのは、開口部は壁を仕方なく切り開けた感じになってしまうことだ。今回の案件はそれでも、操作盤と開口部、非常用の連絡用扉が一体で作れたからまだ良かった。正直言えばVE覚悟で入れたのが、たまたま残っただけなのだが。

 エレベーターの扉はダイノックシートか、ステンレスヘアラインなどが一般的だが、ダイノックシートで木目などにする場合はまた考え方を変えるが、ステンレス調の扉とする場合、タイルや石と隣接した場合の見え方が、どうしても気になってしまう。金属のつるっとした感じとタイルや石のざらっとした感じとかマットな感じが、しょうがないよね感が好きではなかった。

 そのため、今回は扉の周りにカラーガラスを使って、無機質なもので面を構成する考えでデザインしてみた。ちょっとだけ新鮮な感じはするかなという感じ。また何か考えたいですね。ちなみに、素材は、AGC(旭硝子)のラコベル・マテラック。

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